経営会議の資料準備、AIで半分にできる
はじめに
経営会議の前日、各部門の数字をかき集めて、論点を整理して、資料に落とす。経営企画の方からよく聞く話で、毎月のように半日〜1日が消えていきます。
経営会議の資料準備は、業務の中でも「同じ作業の繰り返し」が多い領域です。前月分の数字を更新し、論点を整理し、決まったテンプレートに落とすだけ。にもかかわらず時間がかかるのは、データを集める動線とテンプレ化が弱いからです。
ここをAIに渡すと、作業時間が半分になります。
何に時間がかかっているのか
経営会議の資料準備で時間が消える要因は、3つに集約されます。
ひとつは、データの集約。各部門・各システムから数字を引っ張ってくる作業に2〜3時間。エクセルにコピペして並べる工程です。
もうひとつは、論点の整理。「先月との差」「予算との乖離」「異常値」を拾って、何を経営会議で議論すべきかを判断する作業に1〜2時間。
そしてもうひとつは、資料への落とし込み。テンプレートに数字を埋め、文章を書き、グラフを差し替える工程に2〜3時間。
この3工程を、AIで半分にする手順を書きます。
半分にするための3ステップ
順番はこうなります。
1. データの集約をスクリプトに任せる 各部門・各システムからの数字取得を、毎月手作業ではなく、スクリプト+AIで取り込めるようにします。Google Sheetsからの取得、freee/MFクラウドからのCSV出力、CRMからのエクスポート。最初に1〜2時間かけて取り込み手順を仕組み化すると、翌月以降は10分で終わります。
2. 論点の抽出をAIに任せる 集約した数字をAIに渡して、「先月差」「予算乖離」「前年同月比」「異常値」を出してもらいます。「経営会議で議論すべき論点を3つに絞って」と依頼すると、優先順位もつけてくれます。1時間 → 15分。
3. 資料への落とし込みもAIで初稿を出す 社内の経営会議資料テンプレートをAIに渡し、論点と数字を埋めて初稿を作らせます。経営企画は、初稿に対して「これは触れない方がいい」「ここは強調したい」と修正を入れる役割に変わります。2〜3時間 → 30〜45分。
合計5〜8時間の作業が、2〜3時間に縮みます。
自社で進めるなら
最初に試すなら、次回の経営会議の資料1本でやってみるのが現実的です。一気に全工程を仕組み化しようとすると、初月は逆に時間がかかります。
具体的には次の3つです。
- データ集約の一部(数字の多い1〜2部門分)だけをスクリプト化する
- AIに論点抽出を依頼するプロンプトを1つ作って、社内で共有する
- 経営会議資料テンプレートをAIが扱いやすい形(章立て・数字の入る場所が明確)に整える
私が伴走してきた中堅企業(従業員40名規模)の経営企画でも、3ヶ月かけて段階的に仕組み化したら、月次の準備時間が半分になりました。空いた時間は、議論の質を上げる準備(背景情報の整理、想定問答)に回せます。
導入の難所は、最初の1ヶ月だけです。データの取り込み手順を作ってしまえば、翌月から効果が出始めます。