Schoole

#経営判断 #内製化 #AI投資

業務委託費を減らす、AIによる内製化の判断軸

はじめに

「マーケティングを月80万で外注しているが、AIで内製化できないか」「ライティング外注を月50万払っているが、社内で回せないか」。経営者の方からよく聞く相談です。

外注費をAIで減らす方向は、増えています。ただ、すべてを内製化すべきかというとそうではなく、「内製化したほうがいいもの」と「外注のままがいいもの」があります。判断軸として整理してみます。

内製化に向く業務・向かない業務

私が見てきた範囲では、内製化に向く業務には共通点があります。

向くもの - 自社のナレッジが核になるもの(提案書・営業資料・社内向け文書) - 量が多く頻度が高いもの(SNS投稿・ブログ・メール対応) - 社外秘の情報を扱うもの(経営判断資料・人事資料・財務資料)

これらは、外注すると毎回背景説明から始める必要があり、品質も担当者依存になります。AIで内製化すると、自社のナレッジが資産として蓄積されていきます。

向かないもの - 専門資格・専門技能が必要なもの(税務申告・法務リーガル・医療系コンテンツ) - 物理的な作業を伴うもの(撮影・物撮り・現地調査) - 量が極端に少ないもの(年1回の特殊な手続きなど)

これらは、外注したほうが結果的に安く・速く・確実です。AIで頑張る対象ではありません。

内製化の経済的判断

「内製化したほうがいいか」を、数字で判断する軸があります。

判断軸1:外注費の30〜50%を投資に回せるか 月80万の外注を内製化するなら、月25〜40万を内製化のためのツール・人件費・運用支援に充てる前提で計算します。これより少ないと、内製化は機能しません。

判断軸2:内製化の責任者が決まっているか 誰が「内製化に責任を持つか」が決まっていない案件は、ほぼ失敗します。担当者を1名選任し、月20時間程度をその業務に充てる体制が最低ラインです。

判断軸3:6ヶ月後の達成イメージがあるか 3ヶ月で外注を完全カットする計画は、ほぼ守れません。最初の3ヶ月は外注と並行運用、4〜6ヶ月目で外注比率を下げる、という設計が現実的です。

意思決定のための3つの問い

御社が外注費の内製化を考えるとき、次の3つに答えられるかを確認してみてください。

  1. 内製化したい業務は、自社ナレッジが核になっていますか?それとも専門資格が必要ですか?
  2. 月の外注費の30〜50%を、内製化への投資に回せますか?
  3. 内製化の責任者を1名選任して、月20時間を投じられますか?

3つに「YES」が並ぶ業務は、6ヶ月で内製化が回り始める傾向があります。「NO」が混じる業務は、外注のままがコストが安い、という結果になりやすいです。

私が伴走してきた中堅企業(従業員40名規模)でも、3ヶ月かけて外注費を30〜40%圧縮した事例があります。ただ、これは内製化に向く業務だけを切り出して内製化した結果で、「全部やめる」ではありませんでした。やめるべきところと、続けるべきところを分けるのが、内製化の経営判断の本質です。

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